冒頭10秒でGoサインをいただく資料術

世界のトップを10秒で納得させる資料の法則

世界のトップを10秒で納得させる資料の法則

 

 

孫正義という稀代の名経営者は、社員にとんでもないことを要求するそうです。本書著者の三木氏は、その経験を次々世間に広めているお一人です。ソフトバンク・マインドというか、スゴイ企業にはスゴイマインドが宿るもんなのですね。「正しい数字を見ていれば正しい判断ができる」、この孫氏の言葉が資料に反映されていないと、容赦なく切って捨てられたそうです。また、見てすぐに理解できない資料も、相手にされません。現場の情報がごまかされていたり、本当の問題が表現できていなかったり、何かを判断するための資料が、その役割を果たしていない。いずれにしても結論をくだせない会議や、判断できない資料は、仕事の名に値しないものなのです。

 

 

問題は、プロセスごとに分けて数字にすることで見つかる場合があります。たとえば、電話に依る2万件の潜在顧客掘り起しから始まり、最終的に400件の営業獲得につながったとしましょう。電話営業の成功率、実際の申込書送付につながった率、そして返信があって受付できた率、さらには審査に通った率や最終の獲得につながった率、こうした各段階の成果を数字で把握し、かつ各段階の作業コストとともに並べてみましょう。何がどれだけ有効で、しかも何において大きな改善が見込めるのかなども見えてくるはずです。問題を細分化し、優先順位をつけて解決していくことが、ビジネスではとりわけ重要です。問題をきっちり見出すことこそ、次のステップにつながるからです。

 

その解決策を決めて、進捗を追いかけることも同じくらい重要です。「いつまでに、何を、誰が、どうアウトプットするか」。これを定めたプロジェクト・マネジメント・シートが推奨されています。簡単ではありますが、納期を定め、責任者も決まっています。あとはこれを、本人の評価につなげてあげることでしょう。

 

最後に、企画書について。結論から言うのはもちろんとして、与えられる時間はわずかに10秒。冒頭のこの10秒で孫社長に核心を伝えなければ、話を聞いてもらえないのがソフトバンク流のようです。となると、表題ひとつムダにはできません。表題でつかみ、数字を添えて「やりましょう」と相手に言わせる。その数字が、ビジュアル(図やグラフ)で表現されていれば、最もスムーズですね。マーケット全体を見渡し、その全体像が浮かび上がってくるような企画書であるべきです。箇条書きは、三点くらいを、短く整理して添えるのがいいでしょう。回帰分析などを活用して、問題や解決策の真実味を裏付ける工夫も徐々に覚えていきたい技術ですね。

 

孫正義式「その場で心をつかむ」企画書の作り方 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online

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孫正義流の社内企画書「A4・1枚、最初の10秒」で落とすべし | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online

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