2015-07-26から1日間の記事一覧
第8回: さて、時計の進化の歴史とは、まさに精度誤差との戦いでした。振り子の原理を時計に採用することができた時、1日の精度誤差は初めて10分ほどに縮まったとされています。さらに100年過ぎた18世紀には、1日2秒の高精度時計が実現するまでに至りまし…
第7回: 近年、大流行しているクロノグラフ時計。文字盤に、いくつもの小針があり、中央の三針(秒分時)と合わせて、航空機か自動車の計器盤のような一体的なデザインとなっています。通常の時刻表示を続けながら、利用者の操作に従って、小針などが時間を…
第6回: 今日の私たちは、実用的に、日時計や砂時計を使いません。それはなぜでしょうか。最大の理由は不便で見にくいからです。日時計の影は、12時間(=720分)で半周します。今日の時計の目盛りが30ヶ所(半周、一周は60目盛り)ですから、同様の目盛り…
第5回: 時計が時計であるには、時間を正確に測定できなければなりません。時計とは簡単に言えば、変化するものを数えて時間を測る機械・機構のことです。たとえば、砂時計。砂が定量ずつ落ちる容器があれば、砂が落ちた量をもって時間を測れます。大切なの…
第4回: 素朴な質問ですが、答えられる人はあまり多くありません。たとえば、皆さんの自宅にある目覚まし時計、掛け時計、そして腕時計。これら時計には、欠かすことのできない、二つの重要な要素(=機構)があります。それは何と何でしょうか。 その一つ…
第3回: 時計業界は今、三極構造に分かれています。最上位は、スイス勢を中心とする高価格帯の時計群です。人材力や、歴史的に培ってきた知名度・信頼性は抜群です。中位には、日本のクォーツムーブメントを使用した中価格帯の時計が圧倒的なボリュームを形…
第2回: スイス製時計の代名詞:機械式時計。その製造は、長らく、職人的な精密作業でした。特に、時計の駆動を担うムーブメントの製造は大変です。なぜなら、部品個体にはそれぞれが有するバラつきがあるため、組み合わせてからの再調整が必要になるのです…
第1回: さて、時計と言えば、スイス製という印象(=「スイス信仰」)が強いと思います。実際、世界の有名な時計ブランドの多くは、スイス発祥です。たとえば、パテック・フィリップ、オメガ、カルティエ、ヴァシュロン・コンスタンタン等挙げればきりがあ…
2015年。覚えていらっしゃるでしょうか。ハリウッドの名作『Back to the Future』の第二作目(1989年制作)で描かれた世界が、実は2015年でした。第一作(1985年制作)のラストシーンは、車両型タイムマシーン「デロリアン」に乗って未来へと旅立つ場面。行…