巨大都市「東京」は、鉄道インフラによって成長を続ける

地図で解明!  東京の鉄道発達史 (単行本)

地図で解明! 東京の鉄道発達史 (単行本)

 

 

鉄道貨物の輸送量は1970年をピーク(624億トンキロ)に減少。今では、国内貨物輸送の鉄道シェアは数%となり、それに取って代わったのが、「東京都圏」人口拡大の受け皿となった旅客輸送です。武蔵野線は府中本町から西船橋の72kmを結び、多くの私鉄と接続しました。同じく東京外環状線を構成するはずだった路線は、りんかい線となって、大井町経由の大崎接続という区間を新設して現在のカタチになっています。そのりんかい線埼京線とつながっているわけですが、これもまたかつての貨物線ルートを活用したものです。戦後の鉄道貨物が「想定外の斜陽化」したのに対して、東京都圏の「想定外の人口増加」へと見事なシフトを果たした、結果的に大成功でした。官民が比較的うまく連携している世界の先進事例と言えるのかもしれません。

 

鉄道トリビア(468) JR京葉線とりんかい線、同じ貨物線計画によって作られた | マイナビニュース

https://news.mynavi.jp/article/trivia-468/images/002.jpg

現在、りんかい線京葉線として営業している区間は、もともとひとつの貨物線「東京外環状線」として計画された。戦後の1950年代、高度経済成長時代の話だ。通勤利用者だけでなく鉄道貨物輸送も増加したことから、東京都心部の旅客列車を増やしつつ、貨物列車のルートを確保するため、貨物列車を山手線の外側に迂回させる貨物専用線が計画された。その計画ルートには現在の武蔵野線に加えて、塩浜~大井(埠頭)~新木場~蘇我~木更津間の「京葉貨物線」があった。

 

 

続きを読む

化粧品を科学的に知るためにも、正しい言葉使いと知識を

化粧品を正しく使えばあなたはもっとキレイになる。

化粧品を正しく使えばあなたはもっとキレイになる。

 

 

「敏感肌」という言葉は何気に使ってしまいますが、その意味を理解されている方はどれくらいいるでしょうか。専門家の言を借りれば、「軽いアトピー性皮膚炎のある乾燥肌」となるそうです。要は、乾燥肌なので、保湿ケアをきちんとすればいいのですが、アトピーという点が曲者です。その意味は「先天性過敏症」、つまり、生まれながらにして皮膚が過敏な状態にある人のことを指し、(主には)遺伝子に由来するわけです。

 

皮膚表面のバリア機能が弱まり、体内の水分が蒸発、そして皮膚に亀裂や傷口が広がってしまうと、そこから異物や細菌が入ってきます。これに体が反応して、強いかゆみと発疹(ほっしん)が生じます。これを掻くと、傷口が悪化したり、細菌がもっと侵入していくという悪循環に至ります。

 

アトピー性皮膚炎の方のためのスキンケア|肌トラブルとスキンケア|持田ヘルスケア株式会社

http://hc.mochida.co.jp/assets/images/skincare/atopic/img_atopic3_7.png

 

続きを読む

化粧品は「効いてはいけない」、これは法律です。

9割の人が間違っている化粧品「効きめ」の真実

9割の人が間違っている化粧品「効きめ」の真実

 

 

現代の日本の成長産業となった化粧品ですが、法律的には「効いてはいけない」製品です。なぜなら、「人体に対する作用が緩和なもの」と決められているからです。角質層までの作用であると制限され、皮膚の角質層とはわずか一週間で剥がれ落ちます。だからおのずと作用は穏やかになるのです。では、その化粧品とはそもそも何のために用いるのでしょうか。概括的に言えば、水分と油分のバランスを整えて肌の乾燥を防ぐものです。皮膚には、バリア機能という最も大切な役割があります。異物や細菌の侵入や、体内水分の蒸発を防ぎ、内臓や神経や血管を守っています。その機能を補うものが化粧品なのです。

 

皮膚バリア機能

https://www.naturalweb.co.jp/shopping/skinp/skin003.jpg

 

続きを読む

物価安定と中央集権に挑んだ豊臣政権は、「米」貨幣に抱きついてしまった

経済で読み解く豊臣秀吉 東アジアの貿易メカニズムを「貨幣制度」から検証する

経済で読み解く豊臣秀吉 東アジアの貿易メカニズムを「貨幣制度」から検証する

 

 

織田・豊臣の時代は、「安土桃山時代」とひと括りにされがちです。そして江戸時代になってようやく、新しい政治体制や法治体系が出来上がったため、ひとつの区切りになりました。しかし、本書はそこに切り込んでいます。実は、豊臣政権の時代に大きな転換がなされ、江戸時代に継承されていたことがある、と。それゆえに、著者の同シリーズは、わざわざ、「豊臣秀吉」と「織田信長」を分けて、出版されています。なかなかもって鋭いという風に、感心させられました。

 

豊臣政権の政策 - 歴史まとめ.net

http://rekishi-memo.net/img/kenchi_01.gif

 

続きを読む

「金本位制」がなぜ元凶なのか、敗戦の悲劇を繰り返さないためにも理解しよう

経済で読み解く大東亜戦争

経済で読み解く大東亜戦争

 

 

上念氏の著書第三弾は大東亜戦争。いわゆる、なぜ日本は第二次世界大戦を仕掛ける側に回ってしまい、愚かな結果を招いてしまったのか。それを戦前の不況から読み解くという著書です。そもそも国民国家が戦争に陥ってしまうのはどういう時でしょうか。一つ目は、戦争によって経済効果を期待してしまうこと。二つ目は、本土が戦場にならないと信じられること。三つ目は、戦争に動員できる労働力が余っていること。四つ目は、戦争の資金源;国債発行・増税・通貨増刷・政府経費削減の中で「通貨増刷」が機能したこと。それには前提条件があって、デフレ状態にあること。逆に言えば、これらのいずれにも当てはまらない場合、戦争は解決手段として選ばれないのです。

 

戦前の経済状況を見ていくと、二度の世界大戦をもたらした誘引として、「金本位制」というシステムの欠陥に気付かされます。信仰とも言うべき、この制度は、通貨を発行する各国政府への「信用」を補填する重しとして導入されていました。

 

マンガでわかる経済入門 | man@bowまなぼう

https://manabow.com/images/hayawakari/img-2-2.gif

 

続きを読む

近代日本の夜明けは、激しい葛藤と模索の中で始まりました。

 

上念司氏のあっけらかんとした人柄に惹かれ、手に取った本書のシリーズ。こちらは前回に続く、2冊目です。明治維新はなぜ起こったか。本書の結論としては、特に必要はなかったという意外なものでした。なぜなら、明治維新以降で実施された政策は、江戸幕府でもやれた政策ばかりだと言うのです。たとえば、地租改正、貨幣制度、対外開国、国民皆兵など、後二者は私が加えました。そんな視点で見直すと、明治政府が江戸幕府の基礎の上で「衣替え」しただけの官僚国家だったのにもうなずけます。何度かのチャンスがあり、江戸幕府みずからが改革で延命を図ることは十分可能だったそうです。

 

しかし、経済という体の上にかぶした衣服、すなわち政治体制を変えるのは決して容易なことではありません。もともと脆弱(中央政府が全国的な徴税権をもたない状態)だった幕藩体制は、デフレ体質を有していました。各藩は藩札を発行して、経済を活性化させようとしますが、米に依存した藩財政や各藩任せのインフレ整備、さらには信用取引の停滞など、経済を拡大させる誘引がほぼほぼなかったようです。

 

続きを読む

デフレ脱却に挑んだのは、織田信長とて同じだった

経済で読み解く織田信長 「貨幣量」の変化から宗教と戦争の関係を考察する

経済で読み解く織田信長 「貨幣量」の変化から宗教と戦争の関係を考察する

 

 

室町時代は、三代将軍・足利義満の死後(全盛期の後)、中国との国交が断絶されてしまいます。その結果、明銭が入ってこなくなりました。貨幣の供給が減り、小氷河期の天候不良が重なり、経済はデフレ基調を強めます。その立証(推測)方法は本書に譲るとして、室町時代の経済の主役は寺社勢力でした。中国で教えを学んだ僧侶がそのコネクションとともに始めたのが交易だったからです。ちなみに、一回の船が積んだ銭貨は、当時のGDPの10%以上だったそうです。この規模のマネタリーベースの増え方は、実は、今日の日銀・黒田総裁がぶっ放す「黒田バズーカ」と同じ規模です。これらの銭貨が、寺社経由で世の中に供給されていました。

 

渡来銭

http://nippon.nation.jp/COIN/Toraisenn/1to10/Eirakutsuuhou.jpg

 

続きを読む