がんと言われてしまったら、考えることはいっぱいありそう

 

患者側にとって信頼できるサイトとは以下のようなものだそうです。

 

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公益財団法人 がん研究会

がん情報サイト PDQ®日本語版 Cancer Information Japan

Mindsガイドラインライブラリ

海外がん医療情報リファレンス | NCIやFDA、MDアンダーソンがんセンターの記事を翻訳

一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業

 

情報だけでなく、病院も同様です。大きな病院が信頼できるわけではありません。がんの病理診断ができる医師がいるかどうか?また、腫瘍内科医や放射線科医は?肝臓・胆嚢・膵臓の専門科医は?など。病院の格差は意外に大きいものです。

 

 

 

がんは治る病気になりつつある。それは最先端の医療が動き始めているからです。たとえば、分子標的薬:細胞ががん化する時に関係する特異な遺伝子やタンパク質の分子を標的として作用する薬剤。これはがん細胞の増殖を抑えたり、がんを小さくしたりする効果が期待されています。またホルモン剤。これは転移・再発を防ぐものです。さらに免疫チェックポイント阻害剤。免疫細胞ががんによってその働きを抑制されるのですが、これを防ぐことができます。 ただ、いずれにしても高額医療になります。

 

がんとは発見そのものが非常に厄介です。以前にも書きましたが、がんは、毎日3000~5000個の遺伝子エラーから始まっています。通常は免疫システムによって解決されるのですが、様々な要因で巨大化することがあります。今の技術では、がん細胞が5ミリ以上になってやっと発見できるのですが、その時には数億個の規模に膨らんでいるのです。がんは、周りの細胞にじわじわ広がり(浸潤)、さらに血液やリンパ官を経由して別の組織にも広がっていきます(転移)。目に見える頃にはすでに5年以上の歳月がかかっており、かなり強固な組織になっています。その一例が、みずから血管を作って(血管新生)太い血管に結びつき、必要な酸素と栄養を取ろうとし始めます。

 

転移性肝がんの原因は? 最も多いのは大腸がんからの転移 | メディカルノート

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消化器系のがんは最初は粘膜にできて、だんだん壁の外側に向かってがん細胞が入り込んでいきます。これを浸潤(しんじゅん)といいます。胃や腸の壁の中にはリンパ管や血管が豊富なところがあります。そこまでがんが浸潤すると、リンパや血液の流れに乗ってがん細胞が出て行ってしまいます。消化器から流れ出る静脈はまず肝臓を通っていきます。肝臓がフィルターになるので、まずがん細胞が肝臓に着床し、さらに肝臓を通り抜けると肺に達します。がん細胞が肺に達すると、そこからは全身にがん細胞が流れ出てしまい、さまざまなところに転移します。

 

 

 がんには、多くの治療法が登場していますが、大きく分けると三つ。外科切除、放射線療法、化学療法です。どれが適しているかは、部位・症状やがんのステージによって異なります。大腸がんでは、軽度なものを内視鏡を用いた外科切除にて、中度になると開腹しての切除に、重度になってくると抗がん剤放射線などの副作用が大きい手段を用いるしかありません。また実際には、複合手段によって対処することが多いかもしれません。ただ、ここでひとつ確認しておきたいのは、難敵がん細胞をどのようにやっつけるか、です。結局、いかなる手段であっても、がん細胞自体を体から排除する他ありません。強制的に排除するか、分裂できなくさせるかの方法です。ゆえに、がん細胞が小さいうちに対処するのが最も重要になります。これがいわゆる「早期発見・早期治療」と言われるゆえんです。

 

治療|大腸がん|がん疾患から探す|患者さま、患者さまのご家族へ|がん情報サイト-地域がん診療連携拠点病院-|亀田メディカルネット

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がん研究がこれだけ盛んになると、実に様々な方法が世に出るのを待っている状態です。逆に、私たちの社会制度が追いついていない側面もあるようです。具体的には保険適用などもその一つですね。今日では、情報も、相談窓口も、私たちが知っているよりはるかにたくさんあるので、ぜひネット検索をやってみてください。ネット時代の最大の恩恵は、がんのような問題への対処にあるのかもしれないとつくづく感じます。

 

【がんと就労】働くがん患者さんが知っておきたい相談支援センターの利用法 | 知っておきたい「がん治療」に役立つ知識 | 「がん治療」新時代

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そうは言っても、治療はつらいものがあります。あきらめないことは大切ですが、治療の結果、心身ともに疲れ切ってしまう場合もあるようです。それを十分知っている医師は、がん治療について、「緩和ケア」を望むという回答が最も多くなっています。患者の立場に立つと、苦痛を取り除くことの方が、時として、がん細胞を取り除くより大事になってくるのかもしれません。 

 

 

写真・図版 | 「医師ががんになったら」衝撃の本音 どんな治療法を選択するの?〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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