日本製品の不買運動の後に。。。

良識派の声が芽吹いている。

ユニークな経済学者として知られる王福春氏。テレビでもその人気が上昇中。彼のこの番組では「日本製の不買運動が愛国なのか?」と疑問を呈している。

 

彼は、経済の市場規律を重んじるタイプの学者であるが、この件でも分かりやすく、比較優位の原則から説明している。日本が、中国が、それぞれ得意な領域に特化すれば、トータルの生産量(=富)が増えるという理屈だ。現に、中国の改革開放後の今日では、両国の関係がますます不可分の協力関係になっている。しかし、もし、その資源の最適な配分(人材、資金等の各種対価)が、突然の不買運動によって妨げられるとしたら、今日の社会は成り立たなくなってしまうだろう。日本製が明らかにいいと分かっていても、消費者は化粧品や自動車が買えない。中国の企業も、必要な設備や部品が買えず、自らの商売を止めざるを得ない。おまけに、中国の若い人たちが利用しているアリババやタオパオなどのインターネットサービスは、日本人投資家(孫正義)のおかげで成長してきた。日本製の不買というなら、ネットでの買い物もやめなければならない。

幸い、日本の消費者は、中国の過激分子ほどバカではない(と王福春氏は赤裸々に表現)。日本で、中国製品の不買運動は起きていない。もしそうなれば、中国みずからも立ち往生してしまうことは間違いない。

 


福重来了20141107:抵制日货就真的爱国吗- YouTube

 

 

要するに、中国がたびたび日本製品排除に動いたとしても、それで損をするのは中国自身なのだ。同氏の言うことはもっともだ。もっと言えば、南京大虐殺以前にも、欧米列強が中国を侵略し、多くの殺戮や略奪を行っている。もし、それらに、いちいち反感を示すなら、中国は鎖国するしかない。ただ、そんなことはできるわけないと、多くの中国人が気付いている。すでに逮捕された過激な連中は、仕事にも就けず、社会からダメ出しされた連中だった。こんな連中を利するような政府の態度や政策は、みずからの首を締めるものだと、理解した方がいい。

 

振り返って、日本の衆院選(2014年冬の陣)の最大の成果は、次世代の党を壊滅させたことだ。日本の消費者も、そして有権者も、バカではない。次世代や新世代に重荷を背負わせるような右翼勢力は、早いうちに一掃しておいたほうがいい。マスコミは、相変わらず、投票率が低いなどと頓珍漢なことを騒いでいるが、それらが(安倍政権勝利の)事前予想を望む声だと理解すれば何ら問題はない。

 

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円安の進展後、来日者数は増えている。習近平氏と安倍氏との会談の可能性が出てきた頃から、中国人の来日も急増中だ。そして来てみれば、多くの外国人が、日本の良さを発見している。それは、「次世代」の連中が、日本の名誉を騒ぎ立てるよりはるかに大きな効果だ。人の心を変えるのに、猛々しく愛国を説くことは何ら意味がない。そんなことも分からず、ギャーギャーと騒音を内外に鳴らし続けた連中によって、国外には日本を良く思わない人々が急増した。ようやく、その悪夢の日々が、小休止してくれるはずだ。

 

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中国(韓国も含めて)にも、日本にも、友好と寛容さを掲げて、相手を受け入れられる人たちがたくさんいる。そこにこそ、本当の「次世代のため」という大義が存在する。2015年は、そうした皆さんにとって良い年になることを心より望みます。

 

王福春先生にも頑張ってもらい、良識ある中国の方を増やすよう頑張ってください。